初めて二人で出かけた日の帰り。 駅へ向かう道を並んで歩きながら、澪は何度も時計を確認していた。 もうすぐ帰らなければならない。 分かっている。 でも。 楽しかった。 だから。 「……小海さん」 「何?」 澪は少し迷ってから、小さな声で言った。 「……まだ一緒にいたいな」 小海は足を止めた。 澪も立ち止まる。 「……もう少しだけ、話したいです」 小海は少しだけ目を細めた。