君の歌声に恋をした。天才作曲家と無自覚天然少女。



二人が気持ちを伝え合ったあとも、すぐに何もかもが変わったわけではなかった。



澪は相変わらず天然で、小海の前ではすぐに緊張する。



小海も相変わらずクールで、外では感情をあまり表に出さない。


ただ。





二人の間には、以前にはなかった安心感があった。


制作の合間に交わす何気ない会話。


学校の話。


大学の話。


新しく聴いた音楽の話。





そんな小さな時間が、二人にとって大切なものになっていった。


そして。


季節は再び春へ向かっていった。