小海は一瞬、妙な感覚になった。 「……澪」 「はい?」 「一応言っておくけど」 小海は少しだけ困ったように眼鏡を押し上げた。 「俺も男なんだけど」 「……?」 澪は数秒考えた。 「……はい?」 「……いや、もういい」 「えっ、何ですか?」 「……気にしなくていい」 「…? 気になりますよぉ」 小海はため息をついた。 ――本当に鈍感だ。