図書室の恋だより〜君とこの先もページをめくりたい〜

「人が多かったから」


「そっか……」


汐留くん、人多いの苦手そう。


「でも」


汐留くんは少し視線を落とした。


「今年は見られたらいいと思っている」



「佳奈が綺麗だったって言ってたよ」



「そうか……」


汐留くん、いつもの調子に戻った気がする。


花火見たいって言ってるから、夏祭り行きたかったのかな‥‥‥?


私も一緒で、よかったかな。



しばらく歩くと、見覚えのある公園が見えた。


「あっここの公園だよね」


私が指差した。



汐留くんが頷いた。


「ここ、バスケットコートがあるから」


そういえば、そうだったな……。


「結構広い公園だから、いろいろできるよね」


「うん」


「私、小さい頃、縄跳びの練習したことあって」



「縄跳び?」


「うん。二重跳びができたらいいなって」


「できた?」


「……できなかった」


「そうか」


「何回か練習したんだけど……」


「あれは、腕じゃなくて手首を速く回すといい」


「手首?」


私は、両方の手首をくるっと回してみる。


「こう?」


「こう……」


と、汐留くんも手首をくるっと回す。


「あと、高く跳ぶ」


汐留くんがそう言って、その場で飛んで見せた。