「嫌?」
そ、そんなふうに言われたら、断れるわけないよ‥‥‥。
「嫌、じゃないです。是非。よ、よろしくお願いします」
私は軽く頭を下げて、それからそのまま俯いた。
そうじゃないと、汐留くんの目に引き込まれてしまいそうで、心臓がもたない。
「よかった」
汐留くんの少し楽しげな声を聞いて、胸がきゅっとなった。
「いつがいい?」
汐留くんが聞く。
「えっと‥‥‥夏祭りのあととか?」
「七日の木曜日は?」
「うん、大丈夫」
私が頷くと、汐留くんも頷いて言った。
「場所は」
汐留くんは少し間を置いて言った。
「俺、よく『青の葉公園』でバスケの練習してる」
「あっ、そうなの?その公園、うちの近所だよ」
「そうか。じゃあ、そこで……16時半頃でいい?」
「い、いいよ」
私は少しドキドキしながら頷いた。
わー、本当に教えてくれるんだ。
日時と場所まで決まってしまったよ。
それから汐留くんは、いつも通りの口調で言った。
「西本さん、去年の夏祭り、行けなかったんだな」
「う、うん。風邪をひいてしまって」
「そうか。今年は行けるといいな」
「うん」
私は笑ってうなずく。
「汐留くんは、行ったことあるの?」
「一昨年、涼太たちと。花火は見なかった」
「そうなの?」
