「栞は、去年行けなかったよね」
「うん」
私は頷いた。
去年は、由梨と佳奈と三人で行く予定だったけど、風邪をひいて、残念ながら行けなかったのだ。
「じゃあ--」
と、佳奈が言いかけたとき、汐留くんが私に一歩近づいた。
「西本さん、行こう」
と、まるでいつもの図書当番の日のような口調で言った。
え、汐留くんも行くの?
私も行くの?
驚いた私は、
「う、うん」
と、つい頷いてしまった。
「やったー」
佳奈が嬉しそうに笑った。
「あとで由梨も誘ってみるね」
谷口くんがスマホを取り出した。
「グループつくるよ。前田さんはあとで招待しといてね」
そう言うと、さっそく操作し始めた。
あ、あれ。
なんか、よく分からないうちに話がトントン進んでしまった。
本当に行くんだ
このメンバーで……。
私は一人、理解が追いつかないまま、谷口くんがスマホを操作するのをぼんやり眺めた。
