「え‥‥‥」
そっち……。
そ、そうだよね。
普通に汐留くんの活躍っぷりについて話してしまった。
穴に入りたい。
「でも、ありがとう」
汐留くんが微笑んだ。
やっぱり……汐留くんの笑顔はいいなあ。
ずっと見ていたくなる‥‥‥。
って、何考えてるんだ、私。
頬が熱くなるのを感じながら、汐留くんの顔を見上げて言った。
「すごくよかったよ!
体育の授業でしたバスケとスピード感も全然違って、どっちが勝つかハラハラして、楽しかった」
汐留くんは安心したようにうなずいた。
「よかった。本当は心配してたんだ。俺が半ば強引に誘ってしまったから」
私はぶんぶんと頭を振る。
「私も行きたいと思ってたから。
スポーツ小説は好きだから、今度読んだ時、今日の試合のこと思い出しながら読んだら楽しいかも」
あの、バスケ部の本、もう一度読み直そうかな。
汐留くんは口元に手を当て、珍しく声に出して笑った。
「はは。結局本の話になるの、西本さんらしいな」
「あ‥‥‥」
確かに、自分はなんでも読書とつなげてしまうな‥‥‥。
「えと…そ、それにね」
慌てて取り繕うように言う。
「前に汐留くん言ってたよね。読書苦手だけど、楽しめる本もあったって。
それを思い出して、私も苦手なスポーツを、自分なりに楽しめたらいいなって思ったの。
だからバスケの本を借りたんだけど・・・・・・」
この前の田中さんのことを思い出して、少し言い淀む。
けれど、すぐに続けた。
