佳奈が谷口くんたちの方をちらっと見る。
あれこれ話しているうちに、国枝くんは話し終えたらしく、こちらにやってきた。
「お待たせしてごめん! えーと……」
と、佳奈や由梨を見る。
「友達なの。待ってる間、付き合ってくれて」
私が説明すると、
「あ、そっか〜。待たせてごめんねー」
と、国枝くんが佳奈たちに手を合わせる。
「いえいえ〜」
と、二人が笑って言った。
「西本さん、ちょっといいかな?」
国枝くんが私を見ながら、体育館の外を指さす。
――二人で話をしたいのかな。
私は頷く。
佳奈と由梨に、
「一緒に待ってくれてありがとう。先帰っててね!」
と言い、国枝くんの後に続いていった。
◇
〜Side 佐々木佳奈〜
栞が去ったあと、私は由梨と顔を見合わせた。
「行こうか」
「うん、帰ろう」
由梨の言葉に、私は首を振る。
「栞のところよ」
「えっ、でも……」
由梨が戸惑う。
「だって、栞に何かあったら心配じゃん。いくら爽やかイケメンでも、中身がどんな人か分かんないし」
「そ、そうだけど……」
「行こう」
由梨は渋々頷いて、私と一緒に歩き出した。
国枝くんとやらが、栞に何かしたら絶対引っ叩いてやる!
