観戦できる場所を探していると、同じクラスの女子三人と目が合った。
浅井さんと芹沼さん、笠井さんだった。
「西本さんたちも来てたんだ」
私たちを見つけるなり、芹沼さんが少しトゲのある調子で言った。
芹沼さんたちは、私と汐留くんが同じ図書委員なのが気に入らないみたいで、前から私に対して少し冷めた視線を向けてきていた。
地理のグループワークで、芹沼さんと同じグループになったけど――。
やっぱり少し冷たい感じがして、私は終始緊張していた。
「珍しいじゃん」
と、笠井さんが私を見る。
佳奈が前に出る。
「別にいいじゃない。クラスメイトもいるんだから、応援に来たって」
「だめなんて言ってないじゃない」
と、芹沼さん。
「じゃあ何よ」
と、佳奈が言う。
笠井さんが口を開きかけたとき。
「ストップ。静かにして」
という声がした。
意外にも止めに入ったのは、三人の中でリーダー格の浅井さんだった。
浅井さんは私を一瞥すると、すぐにバスケコートへ視線を戻した。
二人が黙ってしまったので、私たちもそっと離れた。
「あの、佳奈」
佳奈を呼ぶ。
「ありがとう」
私がそう言うと、佳奈が手をひらひらさせて笑った。
「いいよ、いいよ」
私は少しため息をついた。
私も佳奈みたいに何か言えたら、この前、汐留くんに庇ってもらわなくても済んだのにな。
田中さんたちのグループも見かけたけど、こちらには気づいていなかった。
あれから田中さんからは、特に何も言われなかった。
変な噂も立つことなく、私はいつもの教室にほっとしていた。
この前のことは、佳奈たちには言っていない。
聞いていて楽しい話ではないし……。
