みんなのおかげで、なんとか転ぶことなく下山できた。
やっぱり私も、何か運動やスポーツをした方がいいのか
な。
これほど自分の運動不足を猛省した日はなかった。
汐留くんが読み終え、席に着く。
「じゃあ次、西本」
--あっ。呼ばれてしまった。
「は、はい」
反射的に返事をし、立ち上がる。
「し、静かな声がして、振り向くと--」
汐留くんとは違って、少し上ずった声が自分の口から出る。
音読とはいえ、人前で話すのは本当に苦手。
やっと読み終えて、着席する。
--私って、苦手なこと多いな。
少しため息をついた。
席に着いてしばらくすると、汐留くんの体が少し揺れ始めたのが見えた。
横顔を見ると、目を閉じていた。
--船を漕いでいる?
そして--。
汐留くんは、音を立てることなく机に突っ伏してしまった。
規則正しく背中が上下に動いている。
あれ、寝ちゃった……?
◇
放課後。
私は今ちょっとだけーー困っている。
今日は図書当番の日。
しかし、汐留くんが現代文の授業で寝てしまってから、まだ起きない。
「あはは。汐留、寝てるね」
「珍しいな」
と、授業後、クラスメイトたちが話しているのを聞いたけど、みんな気を遣ってか、誰も起こそうとはしなかった。
--どうしよう。
起こすのも悪いし……。
一人で行こうかな。
でもなんで起こさなかったの?って聞かれたら何て答えよう。
迷っていると、谷口くんが汐留くんの後ろからやってきた。
谷口くんは、汐留くんの近くまで行くと、私と目を合わせて、片目をつぶった。
ウィンク?
反応に困っていると、谷口くんが教科書を丸めて、眠っている汐留くんの背中をたたいた。
--あっ……。
やっぱり私も、何か運動やスポーツをした方がいいのか
な。
これほど自分の運動不足を猛省した日はなかった。
汐留くんが読み終え、席に着く。
「じゃあ次、西本」
--あっ。呼ばれてしまった。
「は、はい」
反射的に返事をし、立ち上がる。
「し、静かな声がして、振り向くと--」
汐留くんとは違って、少し上ずった声が自分の口から出る。
音読とはいえ、人前で話すのは本当に苦手。
やっと読み終えて、着席する。
--私って、苦手なこと多いな。
少しため息をついた。
席に着いてしばらくすると、汐留くんの体が少し揺れ始めたのが見えた。
横顔を見ると、目を閉じていた。
--船を漕いでいる?
そして--。
汐留くんは、音を立てることなく机に突っ伏してしまった。
規則正しく背中が上下に動いている。
あれ、寝ちゃった……?
◇
放課後。
私は今ちょっとだけーー困っている。
今日は図書当番の日。
しかし、汐留くんが現代文の授業で寝てしまってから、まだ起きない。
「あはは。汐留、寝てるね」
「珍しいな」
と、授業後、クラスメイトたちが話しているのを聞いたけど、みんな気を遣ってか、誰も起こそうとはしなかった。
--どうしよう。
起こすのも悪いし……。
一人で行こうかな。
でもなんで起こさなかったの?って聞かれたら何て答えよう。
迷っていると、谷口くんが汐留くんの後ろからやってきた。
谷口くんは、汐留くんの近くまで行くと、私と目を合わせて、片目をつぶった。
ウィンク?
反応に困っていると、谷口くんが教科書を丸めて、眠っている汐留くんの背中をたたいた。
--あっ……。
