すごい……。
着地してすぐに、汐留くんは自分の手のひらに収まってい
る栞を見つめた。
そして目を細め、ほっとしたように小さく息をついた。
私はその光景に、一瞬目を見張った。
そんなわけないのにーー
汐留くんも、この栞を大切に思っているんじゃないかって。
どうしてか、そう思ってしまった。
けれど汐留くんは、すぐに真顔に戻り、私に栞を差し出してくれた。
汐留くんの手には、青い勿忘草の栞。
おばあちゃんにもらった私の宝物。
私は両手で栞を受け取り、じっと眺めた。
「よかった……」
声を絞り出す。
戻ってきてくれた……。
それから、汐留くんに視線を向けた。
「ありがとう」
言った途端、また泣きそうになった。
目に力を入れ、かろうじて堪える。
汐留くんは少しの間、私を黙って見ていた。
それから、
「うん。良かった」
と静かに言った。
「行くね。また明日」
汐留くんはそう言って踵を返し、カバンを持って歩き出した。
「あ。ま、また明日。本当にありがとう」
私は歩き去る汐留くんに向かって、頭を下げる。
汐留くんの姿が見えなくなった後、もう一度栞に目を落と
す。
風が吹き、栞についたリボンがわずかになびく。
笑みがこぼれた。
栞が無事に返ってきたのも、もちろん嬉しい。
でも、一人で心細かったとき、汐留くんが一緒に探してくれたことも、とても嬉しかった。
着地してすぐに、汐留くんは自分の手のひらに収まってい
る栞を見つめた。
そして目を細め、ほっとしたように小さく息をついた。
私はその光景に、一瞬目を見張った。
そんなわけないのにーー
汐留くんも、この栞を大切に思っているんじゃないかって。
どうしてか、そう思ってしまった。
けれど汐留くんは、すぐに真顔に戻り、私に栞を差し出してくれた。
汐留くんの手には、青い勿忘草の栞。
おばあちゃんにもらった私の宝物。
私は両手で栞を受け取り、じっと眺めた。
「よかった……」
声を絞り出す。
戻ってきてくれた……。
それから、汐留くんに視線を向けた。
「ありがとう」
言った途端、また泣きそうになった。
目に力を入れ、かろうじて堪える。
汐留くんは少しの間、私を黙って見ていた。
それから、
「うん。良かった」
と静かに言った。
「行くね。また明日」
汐留くんはそう言って踵を返し、カバンを持って歩き出した。
「あ。ま、また明日。本当にありがとう」
私は歩き去る汐留くんに向かって、頭を下げる。
汐留くんの姿が見えなくなった後、もう一度栞に目を落と
す。
風が吹き、栞についたリボンがわずかになびく。
笑みがこぼれた。
栞が無事に返ってきたのも、もちろん嬉しい。
でも、一人で心細かったとき、汐留くんが一緒に探してくれたことも、とても嬉しかった。
