◇
見つからない......。
二人で場所を移動しながら探すものの、なかなか見つからない。
スマホを見ると、もう20分以上は探している。
さすがに申し訳ない......。
私は汐留くんに近づく。
「あ、あのー、汐留くん。ありがとう。
もう十分探してくれたし。何か用事あるんじゃない?」
汐留くんは顔を上げる。
「俺は、大丈夫だから」
と短く言って、また茂みの中を探し始める。
本当に申し訳ないなぁ。
やっぱり、ずっと遠くへ行っちゃったのかな。
本当、私って……。
ふと、上を見る。
「あっ!」
「えっ」
私の声に、少し離れた場所にいた汐留くんが驚いたよう
に、こちらを見た。
「あ、あれ......」
私は上を指す。
木の葉の間に、青いものが引っかかっているのが見えた。
私の栞だ--。
間違いない。
栞のリボンが引っかかっているみたい。
よかった......。
とりあえず、安堵する。
高い位置にあるので、手を伸ばしても届きそうにない。
少し登れば届くかな。
でも、登れるかな......。
けれど私が歩き出すより先に、汐留くんは何も言わず、木に近づいていった。
枝に手を置き、木に足をかけ、軽やかによじ登っていく。
上までいったところで、身を乗り出し、手を伸ばす。
だけど、あと少しのところで手が届かない。
お、落ちませんように……。
私は祈るような気持ちで、汐留くんを見つめる。
汐留くんは少し体勢を変え、もう一度手を伸ばす。
あ、届きそう……。
汐留くんは、風に揺れている栞のリボンをひょいと指でつまみ、自分の方へ引き寄せた。
木の枝や葉が揺れ、葉が数枚、はらりと落ちてくる。
それから、枝から手を離し、すとんと地面に着地した。
見つからない......。
二人で場所を移動しながら探すものの、なかなか見つからない。
スマホを見ると、もう20分以上は探している。
さすがに申し訳ない......。
私は汐留くんに近づく。
「あ、あのー、汐留くん。ありがとう。
もう十分探してくれたし。何か用事あるんじゃない?」
汐留くんは顔を上げる。
「俺は、大丈夫だから」
と短く言って、また茂みの中を探し始める。
本当に申し訳ないなぁ。
やっぱり、ずっと遠くへ行っちゃったのかな。
本当、私って……。
ふと、上を見る。
「あっ!」
「えっ」
私の声に、少し離れた場所にいた汐留くんが驚いたよう
に、こちらを見た。
「あ、あれ......」
私は上を指す。
木の葉の間に、青いものが引っかかっているのが見えた。
私の栞だ--。
間違いない。
栞のリボンが引っかかっているみたい。
よかった......。
とりあえず、安堵する。
高い位置にあるので、手を伸ばしても届きそうにない。
少し登れば届くかな。
でも、登れるかな......。
けれど私が歩き出すより先に、汐留くんは何も言わず、木に近づいていった。
枝に手を置き、木に足をかけ、軽やかによじ登っていく。
上までいったところで、身を乗り出し、手を伸ばす。
だけど、あと少しのところで手が届かない。
お、落ちませんように……。
私は祈るような気持ちで、汐留くんを見つめる。
汐留くんは少し体勢を変え、もう一度手を伸ばす。
あ、届きそう……。
汐留くんは、風に揺れている栞のリボンをひょいと指でつまみ、自分の方へ引き寄せた。
木の枝や葉が揺れ、葉が数枚、はらりと落ちてくる。
それから、枝から手を離し、すとんと地面に着地した。
