図書室の恋だより〜君とこの先もページをめくりたい〜

机の上には可愛らしい小物が並び、スタンドミラーや大きめのポーチも置かれている。


ベッドの上にはぬいぐるみが並び、本棚には教科書や、漫画、小説、雑誌などが収まっている。


私はつい、本棚をしげしげと眺めてしまった。



「やっぱりしーちゃん、興味あるよね」


「あっ。ごめんね。勝手に」


私は慌てて視線を逸らす。


「いいよ」


と、由梨は笑って言った。


それから本棚にある本を一瞥し、真ん中の棚から本を一冊抜き取った。


「これ、最近読んだんだけど面白かったんだ。良かったら貸すよ」


佳奈が本を覗き込む。


「あっ。これ、読んだよ。結構話題になってるよね」


「さすが、佳奈。もう読んだんだね」


由梨がくすりと笑う。


「まあね!」


私は、由梨が差し出してくれた本に視線を落とす。


青空と海。


そして、海辺に立つ男女二人の後ろ姿。



タイトルは、『君に恋した夏』。


恋愛小説だった。


「あ、ありがとう。読んでみるね」


そう言って、本を受け取った。


そういえば、最近恋愛小説、読んでないな。


--恋、かー。


夏は恋の季節、とかって言うよね



「さ、はじめようか」


佳奈が言った。


「うん」


私は本をカバンの中に入れ、浴衣を取り出そうとする。



が、

「ちょっと待って!」