禁忌の花 〜最強になったらイケメン寄ってきた〜

「では、まず基本知識から勉強していこう」

「えー……」

「ルカ、昨日『世界最強になる!』って言ってなかった?」

「言ったけど……」

「なら勉強しよう、ほら」

「……はーい」


ルカが渋々と地面に座る。


あれから一週間。私たちは本当に、修行を始めていた。……とはいっても、まだ七歳。

いきなり剣を振ったり、魔法を撃ったりするわけじゃない。まずは、お兄ちゃんから魔法の基礎について教えてもらうことになった。


「この世界には、魔法を使える人間と、使えない人間がいる」


ノアは、地面に木の枝で簡単な図を書いていく。

 
「魔法を使える人は全体の二割程度。生まれつき持っている魔力量や、魔法への適性には個人差がある」

「じゃあ、魔力が多い人が強いの?」


ルカがすぐに口を挟む。


「それだけじゃないよ」


ノアは笑った。


「魔力の量。魔法の扱い方。身体能力。戦闘経験。あとは、本人の努力次第だね」


最後の言葉だけ、少し強調された気がした。


「だから、最初から魔力が多いからって、必ず強くなれるわけじゃない」

「じゃあ努力したら、俺でも世界最強になれる!?」

「……まあ、可能性はあるんじゃない?」

「よっしゃ!」

「ただし___」


ノアが続ける。


「世界最強になるなら、相当頑張らないとだけどね」

「頑張る!」


即答だった。


……本当に、ルカはこういうところだけは迷いがない。


「魔法士以外にも、剣術を極める人たちもいる。中には魔法と剣、両方を使う人もいるよ」

「ノア兄は?」

「俺?」


ルカが身を乗り出す。

お兄ちゃんは少し考えてから、困ったように笑った。


「秘密」

「えー!」

「そのうち分かるよ」