「いやあ…だって浅生って性格キツいっていうか…普通に口悪いじゃん?あれのどこがいいのかな、って。」 慎重に言葉を選ぶ葉月に、私は「だって、」と口を開いた。 「傘を貸してくれたんだよ?…優しくない?」 そう。そうなの。 傘を貸してくれた。 私、天気予報なんて見ないから傘を忘れてずぶ濡れになることが日常茶飯事だけど、 今まで誰も傘を差し伸べてくれなかった。 …だからかな。 なんかときめいちゃったんだ。