クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「緋奈大丈夫〜!? なんかクラスの女子からすごい視線飛んできてるけど……!」

ホームルームが終わった瞬間、葵とゆいが私の席に駆け寄ってきた。

「うぅ……うん。私、別に狙って引き受けたわけじゃないのに……」

周りを見渡すと、さっき「立候補すればよかった!」と叫んでいた女の子たちが、チラチラとこちらを牽制するように見つめてきていた。

うう、視線が痛い…

「まあまあ! 緋奈は頼まれたのを断れなかっただけだもんね」

ゆいに撫でられ、私は半泣きで頷く。

「でもさ〜、あの氷室くんとペアなんて本当奇跡だよ!? どんなに話しかけても冷たくあしらわれるあの『氷の王子様』と放課後二人きりで作業できるんだよ!?」

葵が目を輝かせながら、声をひそめて身を乗り出してきた。

「む、無理無理! 氷室くん、絶対に『お前のせいで巻き込まれた』って怒ってるもん……絶対怖くて喋れないよ……」

「大丈夫だって! 緋奈ちゃんのふわふわパワーで、氷室くんの氷を溶かしてきてよ〜!」

「からかわないでよぉ……」