クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

教室の後ろにいた派手な女の子たちが急にざわめき出した。

「えっ、待って!? 氷室くんやるの!?」
「うそ、氷室くんがやるなら私も立候補すればよかったーー! 失敗した!」
「緋奈ちゃんズルい〜! 氷室くんと二人で準備とか羨ましすぎるんだけど!」

女子たちの羨望と後悔の声が飛んできて、私は身を小さく縮こまらせる。

当の冴くんは苦虫をかみ潰したような顔のまま、スッと私の方へ青みがかった冷たい瞳を向けた。
バッチリ目が合ってしまい、私はびくっと身体を強張らせる。

ひえっ……! 『お前のせいで巻き込まれた』って思われてる……!?

「……チッ。勝手にすれば」

冴くんは私から視線を外すと、心底不機嫌そうに鞄を叩きつけた。

「よし! じゃあ一ノ瀬と氷室で決定な!」

女子からは羨ましがられるし、氷室くんからは絶対嫌われてるし……どうしよう〜〜!!

先生の強引な説教と女子たちの悲鳴の中、学園一の氷王子とのペアが決定してしまったのだった――。