クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

お風呂上がり、部屋に戻った私はバスタオルで濡れた髪を拭いていた。
湿気でメガネが曇るのが嫌で、今はメガネを外している。

「ふぅー、いいお湯だった〜」

パジャマの袖をまくりながら振り返ると、部屋に入ってきた煌月さんが足をピタリと止めていた。
ぽかんと口を開けたまま、手に持っていたタオルをポロリと床に落とす。

「き、煌月さん……? どうしたの……?」

「……嘘……でしょ……?」

煌月さんはトコトコと私に近付くと、私の顔をじーっと覗き込んできた。「あんた……メガネ外すと、そんな顔してんの……!?」

「えっ……? あ、うん、目立つのが苦手で大きめのメガネ着けてるんだけど……あ、そっか。昨日はお風呂上がってすぐメガネしてたから気づかなかったんだね。」

「ちょっと待ってよ……! 生まれつきのぱっちり二重に、その長くてフサフサの睫毛……! お人形さんどころの騒ぎじゃないじゃない! 超絶美少女じゃない……っ!」

「ふぇっ!? び、美少女なんてそんな……っ!」

「はぁ〜〜っ、冴くんが他の女子に一切目もくれない理由、ちょっと分かったわ……」

煌月さんはガシガシと自分の頭をかきむしると、バッと立ち上がって私を指さした。