クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「私、絶対に氷室くんの特別な人になりたいの!」

まっすぐで、一生懸命な瞳。
そんな煌月さんに「ダメ」なんて言えないよ…
「う、うん……! 私にできることなら、応援するね……!」

「本当!? ありがとう、一ノ瀬さん! 私、頑張るね!」

パァッと花が咲いたような笑顔で私の手を握る煌月さん。
……だけど、その手があたたかいはずなのに、なぜか私の胸の奥は、今までにないくらいぎゅーっと苦しく締め付けられていた。

……なんでだろう……? 煌月さんを応援してあげたいのに……なんで胸がこんなに痛いんだろう……

お風呂上がりの熱さとは違う、熱い何かが胸の奥に居座っていた。
私はその理由が分からないまま、パジャマの胸元をぎゅっと握りしめて、静かに天井を見つめるのだった――。