無我夢中で校舎を駆け抜ける。
息が上がるのも構わず、頭の中には怯える緋奈の顔しかなかった。
なんで気づかなかった……! あいつが笑って誤魔化すから……っ!
「一ノ瀬!!」
資料室の前にたどり着いた氷室くんは、ドアノブに挟まれていたモップを力任せに蹴り飛ばした。
バコンッ!と激しい音とともに、ガラッと勢いよくドアが開く。
「……っ、氷室くん!?」
薄暗い部屋の中、驚いて目を見開く私。
入口で肩で激しく息を切らせた氷室くんは、私の無事な姿を確認すると、ガクッと膝の力が抜けかけたように壁に手をついた。
「……ったく。お前、なんで言わねぇんだよ……っ」
怒ったような声。だけどその瞳は微かに揺れていて、彼は心底ほっとしたように乱暴に前髪をかき上げたのだった――。
息が上がるのも構わず、頭の中には怯える緋奈の顔しかなかった。
なんで気づかなかった……! あいつが笑って誤魔化すから……っ!
「一ノ瀬!!」
資料室の前にたどり着いた氷室くんは、ドアノブに挟まれていたモップを力任せに蹴り飛ばした。
バコンッ!と激しい音とともに、ガラッと勢いよくドアが開く。
「……っ、氷室くん!?」
薄暗い部屋の中、驚いて目を見開く私。
入口で肩で激しく息を切らせた氷室くんは、私の無事な姿を確認すると、ガクッと膝の力が抜けかけたように壁に手をついた。
「……ったく。お前、なんで言わねぇんだよ……っ」
怒ったような声。だけどその瞳は微かに揺れていて、彼は心底ほっとしたように乱暴に前髪をかき上げたのだった――。

