クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「なんなのあいつら……っ! 感じ悪すぎる!!」

葵が怒りで拳を握りしめ、ゆいも悔しそうに唇を噛んでいる。

「ふたりとも、大丈夫だよ。ありがとうね」

私が声をかけると、葵は心配そうに私を見つめてきた。

「でも緋奈、あんな風に言われて……」

「ううん、気にしない! 実際、冴くんと私はただの実行委員同士だしさ」

ふたりを安心させるように努めて明るく笑ってみせる。

だけど、廊下へと消えていった彼女たちの余裕たっぷりの笑顔と、あの見下すような視線。

(……はぁ、冴くんファンクラブの人たちかぁ……)

関わらないのが一番。そう自分に言い聞かせながらも、私は胸の奥にどこか重い予感を抱いていたのだった――。