クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「……ついてるぞ」

「えっ……?」

言いかけた瞬間、氷室くんの顔が至近距離まで近づいた。
驚く暇もなく、彼の長くて綺麗な指先が、私の唇の端に優しく触れる。

「……っ!?」

指先が唇を撫でる感覚に息が止まる。
氷室くんはついた砂糖を指で拭い取ると、私を見つめたまま、その指を自分の口元に運んで――ペロッと舐めた。

「ん……甘」

「〜〜〜〜〜〜っっ!??!?」

あまりにも自然で、けれどあまりにも色っぽい仕草に、頭が真っ白になって吹き出すように顔が熱くなった。

「ひ、氷室くんっ……!! な、何してるの……っ!?」

「何って、ついた砂糖取っただけだけど」

氷室くんは動揺しまくる私を見て、満足そうにフッと口角を上げた。

「……言っただろ、嫌ってほどアピールするって。お前が覚悟決めるまで、毎日こうやって翻弄してやるから」

真っ赤になって固まる私の手を、彼は再び離さないようにギュッと握り直すのだった――。