クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「緋奈、こっちこっち!」

三が日の境内に、葵の明るい声が響く。
新年の初詣として、私と葵、ゆい、煌月ちゃんの女子4人で有名な神社へやってきていた。
人混みをかき分けながらお参りを済ませ、おみくじを引いてワイワイと盛り上がっていると――。

「あれ、お前らも来てたんだ」

見覚えのある声に振り返ると、私服姿の蓮と、その隣に立つ氷室くんの姿があった。

「結城くん! 氷室くんも!」

「なんだ、みんなで来てたのか。奇遇だな!」

突然の遭遇に葵たちが声を弾ませる中、私の視線は氷室くんに釘付けになった。
普段の制服とは違うシックな黒のコート姿が大人っぽくて、目が合った瞬間、心臓が跳ね上がる。

あの終業式の日の告白と、「嫌ってほどアピールしまくるから、覚悟しとけ」という言葉が鮮明に蘇ってきた。

氷室くんは私と目が合うと、逃がさないと言わんばかりにまっすぐ見つめてくる。