クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

その熱気のまま、近くにいたクラスの男の子が「一ノ瀬さんもお疲れー!」と手を差し出してきた。

「お疲れ様ー!」

言われるままに、その男の子ともパチンと手を合わせた――その、瞬間。

ガタンッ――!!!

部屋の隅で、重く鋭い音が響いた。
見ると、氷室くんがグラスをテーブルに叩きつけるように置き、立ち上がっていた。

氷のように冷たく、どこか苛立ったような目つき。

「……おい、一ノ瀬。帰るぞ」

「えっ!? まだ入ったばっか――」

「帰るって言ってんだろ」

氷室くんは私の言葉を遮り、乱暴にカバンを掴むと、私の手を引っ張り、カラオケを出た。