クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

氷室くんの圧巻の歌声で静まり返っていた部屋は、結城くんたちの「うおおお!」という歓声で一気に大盛り上がりとなった。
氷室くんがフイッと視線を逸らしてジュースを飲む中、煌月ちゃんがデンモクを持って私の前にやってきた。

「ねえ、一ノ瀬さん! 一緒にこのアニソン歌わない? デュエット!」

「えっ、私……!? 歌なんて……」

「大丈夫、一緒に歌えば怖くないって! いこう!」

手首を引かれてマイクを渡され、私は断り切れずに画面の前に立った。

曲が始まり、煌月ちゃんと一緒に順番に歌い進める。
必死に音程を合わせながらなんとか歌い切ると、曲が終わった瞬間に葵たちが拍手をくれた。

「一ノ瀬さん、お疲れ様!」

「煌月ちゃんもお疲れ様!」

歌い終えた安堵感から、煌月ちゃんとバチンッとハイタッチを交わした。
そのまま流れで、葵やゆいともハイタッチをする。