クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

ついに迎えた、期末テスト初日の朝。
冬特有の澄んだ冷たい空気が校庭を包み込んでいて、登校する生徒たちもどこか緊張した面持ちで歩いている。

「ふぅ……寒い……っ」

息を白く吐き出しながら教室に入ると、すでに何人かのクラスメイトが席について最後の詰め込みをしていた。
私も自分の席につき、コートを脱いでカバンから暗記ノートを取り出す。

「おはよ〜。朝から追い込み?」

声をかけてきたのは煌月ちゃんだった。
制服の上にダボッとしたカーディガンを羽織り、温かい缶ココアを手に私の前の席に腰掛ける。

「おはよう! うん、古文の単語がちょっと怪しくて……」

「あー、古文ね。今回の範囲、助動詞の意味分け多くて面倒くさいよね。私も昨日の夜、睡魔と戦いながらなんとか一通り目を通した感じ」

「本当それ! 助動詞多すぎるよね……」

なんてことない会話だけど、テスト前のピリッとした空気の中で話すと妙に心が落ち着く。