クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

放課後、私たちは期末テストに向けて学校の図書室へやってきた。
大きな窓の外はすっかり冬の空気で寒そうだけど、暖房の効いた図書室の中はぽかぽかと暖かくて静かだ。

「うわぁ、結構席埋まってるね……」

「あ、奥の席、冴が取ってくれてるぞ!」

結城くん声に視線を向けると、一番奥の広いテーブル席で、冴くんが一人で参考書を開いていた。
私たちが近づくと、冴くんは静かに顔を上げる。

「遅い。……一ノ瀬、ここ座れ」

冴くんは自分の隣の席をトントンと叩いた。

「うん、ありがとう……! 氷室くん、席取っておいてくれたんだね」

「まあな。お前が寒がりのくせに端っこの席とか座ったら集中できないだろ」

さり気なく一番暖房が当たりやすい温かい席を譲ってくれる氷室くんに、胸がキュッと温かくなる。
ゆいや葵たちも「助かった〜」「早速始めよ!」と向かい側の席に座り、それぞれノートを開き始めた。