クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

「はぁ……ついに来ちゃったね、期末テストの範囲発表……」

掲示板の前で、葵とゆいがガックリと肩を落としている。
私立綾瀬小路学園の冬休み前の一大試練、期末テストが目前に迫っていた。

「赤点取ったら冬休みに補習でつぶれる〜! 緋奈助けて〜!」

「私も手伝えるところなら教えるけど……数学はちょっと怪しいかも……」

頭を抱えていると、ポンと後ろから肩を叩かれた。

「なーに暗い顔してんの?」

ニヤニヤと笑いながら登場したのは、煌月さんと、ジュースを飲んでいる結城くんだった。

「あ、煌月ちゃん! 結城くんも!」

「期末テストの勉強でしょ? ちょうどいいじゃん、うちのクラスには学年トップの『天才』がいるんだからさ〜」

煌月ちゃんが目線で指した先には、教室の窓際で脚を組んで不機嫌そうにスマホをいじっている氷室くんの姿があった。