クールな氷の王子は無自覚地味子を独占したい

綾瀬祭が終わって、最初の登校日。
私は自分の部屋の鏡の前で、何度も前髪を整えていた。

(どうしよう……昨日『氷室くんが好き』って自覚しちゃったばかりなのに、今日どんな顔して会えばいいの……!?)

これまで「最高の友達」という免罪符で誤魔化していた自分の気持ち。
でも、もう氷室くんの顔を直視できる自信が全くない。

「緋奈〜、遅刻するわよ〜!」

お母さんの声にハッと正気に戻り、私は慌ててカバンを掴んで家を飛び出した。