レッドカーペットを歩きたい。

『危ないっ!!!』
幼馴染(あいつ)を突き飛ばした
綺麗な顔に傷がつかないように、そして好きな人には傷ついて欲しくなかったから
キーッ!!
甲高いブレーキ音、迫ってくる車
私はぎゅっと目をつぶった
車は見事に途中で止まってくれた
でも
ガードレールにぶつかって出た車の部品が
『ぇ、』
私の目に突き刺さった

ピピピピ、ピピピピッ
無機質な電子音が部屋に響き渡る
カチッ
「…もぅ朝か」
私はベッド横にあるスマートフォンを確認するとメモアプリを開く
《20XX年、◯月×日 15:00から》
「…時間はまだまだある」
私はテレビをつけた
そこにはマイクを目の前にして笑っている氷魚がみえた
『将来婚約したい相手などいらっしゃいますか?』
ニュースキャスターらしき人が氷魚にマイクを向ける
少しだけ心臓が跳ねる
『えぇ?そんなのファンのみんなですよ、応援してくれてる子はみーんな可愛いですもん』
「…はは、」
乾いた笑い声が漏れる
ピッ、そんな電子音と共にテレビの電源が消える
「アホくさ」
口だけ上に上げる自分が真っ暗になったテレビの画面に映る
何度見ても右目には眼帯がついている
「…あいつを倒しになんて行けないわ、可愛くねぇあたしでは戦力外だからさぁ…」
「でも」
「このままの状態で勝つあたしは世界一のあいどるでしかない …てことは行くしかないよね」
「アイドル選抜試験」
紅葉谷 暮羽(もみじや くれは)中学一年生 もうすぐアイドル選抜試験へと向かいます