「どこに行きますか?」
ランチの会計を終え、店の外へ出てから、凛にそう言われて、俺は少し考えた。
俺の行きたいところ。
「……ゲーセン?」
「なぜ疑問形なんですか。」
「いや、俺いつも友達とゲーセン行くから。」
デートっぽくはない気がする。
「いいですよ。」
「マジ? じゃあ行こ。」
駅前のゲームセンターは、夏休みだからか結構混んでいた。
俺は普段、田中や小川と来ると適当に対戦ゲームをしたり、音ゲーをしたりしている。
「これ、俺得意。」
「そうなんですね。」
「見てて。」
そう言って始めたのに。
「……負けましたね。」
「今日は調子悪い。」
「便利ですね、その言葉。」
「凛ちゃんもやる?」
「やりません。」
五分後。
「……もう一回やります。」
「ハマってんじゃん。」
「今のは納得できないので。」
意外と負けず嫌いだった。
しかも真顔で何度も挑戦するから面白い。
凛ちゃんのこういうところ、まだ知らなかったな。
しばらく遊んで外に出ると、まだ日は高かった。
「次、ちょっと歩くんだけどいい?」
「いいですよ。」



