もしも私によめいがあったら

そこまで書いて、日記を閉じた。

「うん。いい計画だね」

誰もいない部屋で、ひとりで頷く。

あとは――

「私によめいがあればいいんだけど」

そこまで言って、少しだけ考える。

……って、こんなこと考えてる時点で、生きたいのに生きられない人に失礼だよね。

ちゃんと自分の命を大切にせよ。

まなつー!

そう自分に言い聞かせて、私は電気を消した。

このときの私は、本当に何も知らなかった。

この日記を、いつかもう一度読み返すことになるなんて。

そして――

ここに書いた「よめい」という言葉が、私の人生そのものを変えることになるなんて。

そんなこと、知るはずもなかった。