きみがスキ



まだ……何もかもが怖い……

あの日の、、

生々しい声と音とすべて、

ベッドにいることが

あの時を思い出させる引き金になって


冷たい床に横になることが

今はいちばん安心するの


足音が、、

遼太くんがいるってわかるのも

すごく安心するの、、


まだ、顔をみるのもこわいのに

そこにいるってわかったら

安心して涙があふれるの


このドアの先にいるんだよね……

ドアに手をあてて

もう一度会いたいと願うの、


…

…


いつも通り運ばれてきたおにぎりの

半分だけ口にしても

吐き気が催して


上手く飲み込むこともできない

コップの水すら重たくて仕方ない

鏡に映る自分の姿がみすぼらしく痩せてくのも

みていられない……

見せられない……



でも、、

遼太くん、、

会いたいの__


震える手で

『りょうたくんは、げんき?』

たったそれだけを書くのも

ゴムで手とペンを固定しないと書けなくて

少し歪んだ字をみて悲しくなるけれど、、


戻したお盆のうえに

この手紙を乗せた。

返事、、来るかな……



取りに来たかなって何度もドアに耳を当てながら

もし返事がきたらなんて返そうかなって

もう嫌われちゃったかな……


『大切にしたい』って

ずっと言ってくれてたのに…

わたしがわたしのこと大切にできてなくてごめんね。

…

「桃羽…?ままだけど、入ってもいい?」

「……うん、」

まだ、、目を合わせられない…

ままも、、軽蔑してるんじゃないかなって

「桃羽……お洋服大きい…?」

「…すこしだけ、、」

「また、、痩せちゃったね、」

「ダイエット……だよ…笑」


また、、泣かせちゃった、

わたしも普通に戻りたい、

普通だった頃に戻りたい、


「まま、、わたし、汚い……?」

「……っ、汚くない、、汚くなんかないよ、、」

「遼太くんに、、嫌われちゃったら、ど、、しよ、」

「大丈夫だよ、大丈夫… 遼太くんなら大丈夫、、」

保証ないよ、、

返事もこないかも、、

「まま……遼太くんに、、会いたい、、」

「……でも、、こわい、」


…


…


夜中にドアにもたれて

自分の身体を強く抱き締めながら

あのとき、、殺されてなかったんだって

安心と……

あのとき、、殺してくれてればって

切なさが……

ケンカして

吐きそうで

思わずお手洗いに駆け込んだ。



苦しい、、

なにも出ない、、

このまま記憶すらも消えないのかな、、



…

『げんきだよ。 ももちゃんもゆっくり休んでね。』

部屋の前に置かれた

一通のメッセージ…

遼太くんだ……


げんき…なんだ…

よかった、、

ゆっくり休んでって…

遼太くんも休めてないでしょ……


いつも、、

ゆずに振り回されてる声聞こえてくるの。

ゆずがわがままでごめんね。

ゆずといっしょにいてくれて

ありがとう……



あの日の

手を繋いで寝ちゃったときの

ままが撮ってた写真を見返して

自分の手がまえより骨張って……

涙、、出ちゃう、、


『遼太くん、あまいものたべたい、、』


ドアの隙間からまた1枚

メッセージを通したの

チョコがいいな…

あと、、シュークリーム……

食べれそう…かも……