きみがスキ


8月末の 天気の不機嫌さが

青空を覆う 厚い雲で わかってしまう

たぶん、、雷くる、、



「ゆず〜 雨降るまえにお買い物行ってくるけど、、」

「ゆず宿題やる! ももちゃん行ってきていいよ〜」

「は〜い。いい子にお留守番しててね?」

前まではひとりで置いとくの

少し不安だったけど

少しずつ

大人になってるんだって

思わず頭撫でちゃうのは 遼太くんの癖

うつったかな、、笑





遠くで稲光が縦に 空を割ってく

はやく帰らないと……

「……もしもし、、?」

『ももちゃん? 雷鳴り始めたけど大丈夫?』

まえも心配して来てくれたことあったもんね

ほんとに、優しいんだよね、、

「今、買い物の帰りでね 大丈夫だよ。」

『ゆずは?いっしょにいるの』

「宿題やるってひとりでお留守番してる…」

『……ゆず、前に雷近くで落ちて結構震えてたけど、、』

『……大丈夫かな』



そうなの、、

ゆず、いつも大丈夫っていうから、、

早く帰らなきゃ……

「すぐ、帰る……」

『……おれもそっちいくよ。みんなでいよう』

「……うん、ありがとう、、」






「ゆず、、?」

おかえり…って聞こえない……

「……ももちゃん!ゆずは大丈夫…?」

「……いま、帰ってきたところで、、」

さっきまでリビングにいたのに、

和室にもままの部屋にも、、

わたしの部屋にもいない、、

「……いない、」

「あ、、、風呂場かも、、」

「え、?なんで、」

「前に、、風呂場は安全だから浴槽に逃げたらって話、」

全然しらない、、

ゆずとそんな話してたことも、、

「……ゆずのこと…いつもみててくれたんだね、」

「……妹みたいなもんって言ったでしょ笑 」

そう、だった、、

勘違いしちゃったときあったけどね、、笑





「ゆず!!」

「ももちゃん……りょうた……?」

「ごめんね、ひとりにして、、こわかったよね、」

ほんとに、、

ちょっとだけ震えてる、、

ここでひとりでうずくまってたんだね、、

「……ももちゃん、おかえり…」

「うん、、ただいまゆず」

ぎゅぅって

ゆずのめいっぱいの力で

抱きしめられてると 少しの嬉しさと

1人にしちゃった罪悪感で 胸がいっぱい、

「ふたりともリビング戻ろう。 ゆずも偉かったね」

「りょうたがここに、、いたら大丈夫って、」

「……大丈夫だったでしょ?笑」

「うん、りょうたありがと」





「ゆず、、怖かったんだね……」

「今寝てるから、ももちゃん来て安心したんだよ笑」

「でも、、膝上遼太くんに取られちゃった笑」

遼太くんのひざの上で

ぎゅってしてるのみるとね

かわいいって気持ちと

ずるいって気持ちと

しあわせって気持ち

「……笑 寝顔、ほんとそっくりだよ笑」

「わたし、こんな寝顔してる……?笑」

「うん笑 ちょっとにこってして寝てんの……」

「いい夢みてるのかなって 頭撫でちゃうんだよね笑」


愛おしそうに笑う横顔がね

ほんとに愛おしいの……


外の雨音と

激しい雷鳴と

部屋に差し込む稲光の影が


なんだか愛おしいとまで思うほどにね

3人でいる時間が実はいちばんすき、

「ももちゃんも眠い??」

「……ちょっと、笑 遼太くんのとなりって安心するの」

「ゆずいなかったらぎゅってしてたな笑」

「腕は貸せないけど、、肩持たれてよももちゃん、」

「………ねぇ、寝ちゃうかも…」


「いいよ笑 それもおれしあわせだから、」

なにそれ、、笑

わたしもね、しあわせなんだよ、、


遼太くんの息遣いがね

肩伝いに感じて

それが安心しちゃって

まぶた、、落ちちゃうね__