きみがスキ


喧嘩したわけじゃないのに

なんだか連絡するのも苦しくて

でもきっと遼太くんもそうなのかなって

はじめて…

3日前から動かないトーク画面を

呆然と眺めたの。



他愛もないはなしがしたいの、

遼太くんからのメッセージがほしいの、

なのにあの日の後ろ姿とか

声のトーンとか

思い出したら送れずに

ただ落ちてく気持ちだけが

涙が……


胸の奥を抉るように痛い…








心は重たいまま

空気も止まったまま

それでもわたし達を嘲笑うように

時間だけが真夏のアイスのように溶けだして

掬いとっても掬えない、、


新学期の

クラス替えの

あの日ぶりの遼太くんに

少しだけ顔を見合わせるのが気まづい。


「……桃羽おはよ、」

「おはよ、、」

いつもなら、

話してくれるのに

横を通り過ぎてくの

こんなの、、

別れちゃったみたい、、


左手につけた

遼太くんからもらったブレスレットに

生ぬるい水滴が何粒も落ちてく。



去年はとなりの席だったのに

今年はこんな遠くなっちゃったんだ…

「桃羽、大丈夫?」

「あ、、栞、、」

「あんた結構顔死んでるよ」

「大丈夫……笑」

「ちゃんと、話さないと何も始まらないからね」

そうなの、、

わかってるの、、

頭ではわかってるのに

話したいのに

身体が強ばって

面と向かうのも今はこわい…

「……今日、いっしょに帰ろう栞」

「いいけど、、いいの?倉塚と帰らなくて」

「うん、、いいの。」


先生の声もノイズ音みたいに

ただ流れてくだけ


窓の外はこんな晴れてるのに

ずっとずっと雨模様




「ちびちゃーん!ちょっとちょっと」

クラス替えで離れちゃったんだよね、、

清水くんと瑠愛と森本くん…

去年はみんな同じだったのに…

いつもわたしだけ追い抜かれてくみたい。


「どうしたの、、」

「ちびちゃん遼太とケンカしてるの?」

「……してないよ、、」

「そうなの。遼太明らかにテンション落ちてるからさ」

「そうなんだ… ケンカは、、してない、」

ケンカじゃない、、

ケンカじゃないから、、

この距離が苦しいの。

「遼太がさ、、進路また悩んでてさ。それ関係ある?」

「………なんで、、?悩んでるって、」

「ん〜なんか福岡じゃなくてところ行こうかなとかなんとか言ってたんだよね」

「なにそれ、、」

なにそれ、、

なにも聞いてないよ、、

なにも話してくれてないよ、、


頼りない、?

東京に行くの決めて

もう離れるからって

わたしには用無しってそゆこと、、?


「わたし聞いてない、」

「なんかね〜大学進学も悩んでるとかなんとか」

「………なに、、」


なに、、

なんで、、

遼太くんなんか、、

遼太くんなんかしらない、、


「ちびちゃん?」

「清水くん、しばらく栞と帰るって伝えといて」

「え、、なん__」

「よろしくね、、」