好意の裏返し

「離しっ…て…!!」

「可愛い声出しちゃって。欲しいんだろ?
俺の一物」

「知らないっ!私あなたたちとは別の人生
歩んできてるのでっ」


壁にぶち当たる身躯。


集団の中から光が見えた。バイクの照明だ。


人影を照らす。


一人の男性が現れる。


声もいい。透き通る声。話しかけてくる──


「姉ちゃん、俺の家来ない?一人は寂しいからさ」


キッと睨み、


「何隠してるのか分からない上に身元
証明できるもの持ってない癖に」


「非現実的に考えなくていーからさ。
気持ちよくさせてあげるよ」


胸元のポケットから何かを取り出す。


免許証だ。


顔一致。