世界で一番わがままな君とガラスの心臓

自動ドアが開くと、クーラーの冷気がぶわっと全身を包み込む。


「はぁ〜、生き返る……!」と声を揃えるみんなと一緒に、私はスポーツドリンクとソーダ味の棒アイスをカゴに入れた。


レジの横で売られている新商品のスイーツを見て騒いだり、次のテストの愚痴を叩き合ったりする。どこにでもある放課後。


店を出て、みんなと「また明日ね!」と手を振って別れたあと、私はひとり、川沿いの河津桜並木へと足を進めた。


春には濃いピンク色の花で埋め尽くされるこの遊歩道も、今は青々と茂った葉っぱが重なり合い、心地よい緑のトンネルを作っている。