世界で一番わがままな君とガラスの心臓

「風花ー! お疲れ! 今日のインターバル走、マジで死ぬかと思った〜!」

「本当それ! 水分補給しないと倒れるって。風花も一緒にドラッグストア寄ってくでしょ?」

同級生の部員たちが、首にかけたタオルで汗を拭きながら声をかけてくれた。

「うん、行く!」と笑顔で答えて、私はスパイクをシューズに履き替えた。


グラウンドを出てバイパス国道へ出ると、一気に「現実」の音が押し寄せてくる。


大型トラックが上げるけたたましいエンジン音と、タイヤが吐き出す熱風。道路沿いには、全国どこにでもあるようなチェーンのファーストフード店や、派手な看板を掲げた大きなドラッグストア、コンビニが整然と並んでいた。