【続編】ふたりの恋のそだてかた。



「いいのかねぇ。あそこまで瑠奈を介入させて。
ありゃ万が一別れた時、家と家具家電まるごと処分しなきゃならなくなるやつだぞ」

「何不穏なこと言ってんですか。
あそこまでけしかけといて、急に大人ぶるのはやめてください」

「でもなぁ……」

社長が深く背凭れに体重を預けて椅子が軋んだ時、瑠奈の晴々した声がする。


「よし、あとはベッドで大体オッケーだね!」


これは多分何の深いことも思っていない、無邪気な進捗確認。

「おー、でかいの買っとけ!そっちのが広々寝られる」
「社長!!」

飛んできたあけすけな大声に、爽真の表情が固まって無になる。
何でもないを装っていた手も止まった。

「へー。だって、爽真。寝室の間取りどんなだっけ?」

嬉々として間取り図を要求してスマホを爽真の覗き込もうとする瑠奈から、爽真はサッとスマホを遠ざける。


「……いや、いい。これは後で自分で選ぶ」

「えー、そうなの?それならまぁいいけど」



――かくして、よちよち歩きの恋模様。
いよいよ本格スタートです。