「うわぁ、すごい天気だね。タクシー来てくれるかなぁ」 見えない窓の外を向いて、瑠奈が呑気に独り言を漏らす。 (……いや、この天気の中帰せないだろ) どっちが安全か、なんて、葛藤と緊張感。 「瑠奈」 ただ、認識を改めたばかりの今なら、こっちの方が安全だと思いたい。 「今日、泊まってく?」 外は大荒れ。 何もわかってなさそうな顔をしている瑠奈と向き合う俺にも――次の葛藤が待っていた。