(……一報入れておくか)
無断で入っておいて、今更だけど。
ソファに座ってラッコを抱えながら、“家にお邪魔してるから”とだけ打って送る。
人のいないこの部屋にいるのは変な感覚。
実家から出たことのない私にとっては、この静けさがなんとなく寂しい気がした。
(爽真はいつも、この広い部屋にひとりなのか)
そりゃ、たまに寂しくなったり凹んだりすることもあるよね。
なんて思っているうちに数十分経っている。
ダウンライトの柔らかい明るさが心地良くなってきて、ウトウトとし始めた。
時刻は現在、23:00。
爽真の帰宅目処は、まだわからない。



