腕を引き込んで、瑠奈にするみたいに抱き締める。 瑠奈と違う感触と、胸焼けしそうなほど甘ったるい香り。 ――瑠奈じゃない。これは。 俺も今は、“俺”じゃない。 だから澱んだ生々しいこの感情も、曝け出したっていい。 強すぎる執着と恋情を、剥き出しにするのが侑征だから。 怖がってるのに拒めなくなっている美咲の唇を塞いで、荒っぽく深めていく。 そのままト書き通りにベッドに引き込んで、雪崩れ込むように沈む。 カットがかかるまで、数十秒。 瑠奈への感情を役に上書きして、必死で演じ続けていた。