【続編】ふたりの恋のそだてかた。

誰にも頼れなくて、強がって、でも辛いって状況で爽真が助けに来てくれたら――……


たぶん、顔を見た瞬間安心する。
緊張の糸が切れる。

表情がぐずついて――多分少し声も震える。


「“……朝倉くん……”」


へにゃ、と弱った私を見て、紫苑が本気で驚いた顔をする。

すぐ差し出さなくちゃいけないはずの手が出るのが遅れて、遠慮がちに肩に回る。


「“……立てる?”」
「“うん……”」


支えられることに素直に甘えて、ぎこちなく立ち上がる。
紫苑の腕もどことなく優しくて、ほんの少し声色が甘かった。


――これが、私の試したかった演技法。
生身で恋愛する自分の身体感覚を再現して、恋愛演技に持ち込む方法。


「カット」


カメラが止まって、痛みをいなすように肩で息をしていた呼吸を止める。
紫苑からスッと離れて、すぐにけろっとした顔になる私に紫苑がなぜか若干面食らってた。