【続編】ふたりの恋のそだてかた。


「そう、それ。
入ってすぐ誰かいたら、元気に挨拶すること。でも声の大きさは気をつけてね」

小さく頷いて、笑いかける。
飴と鞭。できたらちゃんと褒めないと。

「……うっ、眩しい!瑠奈さんの笑顔、俺には破壊力高過ぎます!」

「……なにそれ。やめてよ、私が普段笑ってないみたいじゃん」


呆れる私と結局はしゃいでる恭介くんの後ろ姿を、御手洗はもう黙って見ている。

最近忙しくなった私のマネジメントに加えて、破天荒な恭介くんのお世話までしてるから、彼の教育を私に丸投げでかかる時はしたいのだろう。


「おはよ、瑠奈ちゃん」


関係者入り口で御手洗が受付をするのを待つ間、後ろから声をかけられる。


マネージャーに周囲を警戒されながら、本人もマスクに眼鏡の完全防備。

だけど帽子から覗く蜂蜜色の髪で誰だかわかる。紫苑だ。


「紫苑くん。おはよ」
「成宮さん!おはようございます!」


屋外の駐車場から地続きの搬入スペースに響き渡る大声で、恭介くんが勢いよく頭を下げる。
その場にいた全員がギョッとして跳ね上がった。