――……
「今日でさ、付き合ってちょうど3ヶ月じゃん?」
「知ってる。だから会ってんだろ」
ちょっと時間が経って、私と爽真は壁付けのソファに座ってすっかり腰を落ち着けている。
アオバケの時の深夜もソファ。
付き合ってからも事務所のソファ。
だからきっと、どこでもここに落ち着いてしまうんだ思う。
「記念日なんてさ、毎月刻まなくてよくない?って思うんだけど――なんとなく節目感あるよね、3ヶ月」
「だな」
「そういえば!ひより達の3ヶ月記念日オフショも公式に上がってたんだよね〜。公式カップルっていうのもちょっと大変そうだよね」
言いながらスマホを取り出して、アオバケの公式SNSを開くと、爽真が身を寄せて画面をのぞいてくる。
デート先だろうか、外で仲良さげに顔を寄せ合うひよりと陸の自撮りが、【#アオバケ公式カップル】のタグと共に発信されていて、微笑ましい。
「……」
ちら、と横目に爽真を盗み見る。
思ったより近くにある顔は、事故知らずの整い方。
「……あとこれ、見ててね」
湧き上がったイタズラ心に、SNSアプリを閉じて別のアプリを探すフリをする。
素直に騙されてその位置で待ち続ける爽真にもう少しだけ近づいて、インカメラを起動した。
「……えいっ」
パシャリ。
面食らったきょとん顔に、隣の私はちゃんと笑顔。
スマホの角に、小さく私と爽真のツーショットが表示されて、データになったことを示していた。



