爽真の目の動きがピタリと止まる。
ギシッと体も強張ったようになって、私に釘付けのまま何も言わなくなってしまった。
(は、恥ずかしいから早くして欲しいんだけど……っ!?)
カァッと熱くなる頬に、たまらず爽真から目を逸らす。
そしたらやっと爽真の凍結が溶けて、私の頭にコツンと手の甲を置いた。
「……あんま変なこと、しないでくれる」
こっちを向いた耳に、仄かな赤み。
それを横目に見つけてしまって、なんだか余計に恥ずかしくなった。
「へ、変って何!すごい勇気出したんだけど!?」
「そんなことわかってる。わかってるからやめろって言ってんの」
「何それ!意味不明っ」
羞恥に煽られて、つんのめる勢いで前のめりに爽真に噛み付く。
「わかるだろ、普通――」
「うわっ」
前傾姿勢が過ぎて、バランスを崩して前に倒れそうになった。
ドッと爽真の胸に飛び込むように体をぶつける。
咄嗟に抱き止めようとしたらしい爽真の手が、私の肩にかかった。
耳に届く、ドキドキと早い胸の音。
私も多分そうだけど、これは私のじゃない。爽真の音だ。



