冷徹生徒会長が私に甘くなるまで

「――生徒会長さん」

「何でしょうか」

「私の髪は地毛に少しニュアンスを入れているだけですし、メイクも校則の『清潔感を保つ』という範囲内です。カーディガンも指定品です。私は校則を破ってなんていません!」

ハキハキとした声で宣言すると、蒼汰くんはわずかに眉をひそめた。

「ですが、周囲に与える印象というものがあります。現に、君のせいでクラスや学内の雰囲気が乱れている」

「それは、みなさんが私を『見た目』と『噂』だけで決めつけているからです!」

はっきりと言い放つと、部屋の空気が一瞬で凍りついた。副会長の設楽さんが「朝比奈さん、生徒会長に対して失礼ですよ」と咎めるように口を開くが、私は止まらなかった。


「……噂や第一印象だけで人の価値を決めるなんて、間違ってます。私はこの学校の規律を乱すつもりなんてありませんし、不真面目に生きるつもりもありません!」

「……」

蒼汰くんは無言のまま、冷ややかな瞳で私を見つめ返している。 私は一歩踏み出し、胸を張って笑顔を作ってみせた。絶対に折れない、ひまわりのような笑顔だ。