魔法がなくても


「行こっかな。皆一緒なら。安心だから」


うすく微笑みながら伝えると、乃蒼はとびはねて喜びだした。


「やったぁ!一緒にいっぱい食べようね。あーんしてもらいたいなぁ。ぼくもあーんしたい。あとは……」

「星羅に人前で何をさせる気ですか。彼氏でもあるまいし」

「ぼくは未来の彼氏なのっ」

「いつもの妄想でしょう。というか、星羅には僕みたいな落ち着いた人が合うと思います」

「はぁなにそれ!ちゃっかりアピールしないでくれるー!?星羅にはぼくがお似合いなのー!」


乃蒼とシエルのバチバチと視線がぶつかりあっている。
この状況に桜は苦笑いし、四はとめることをあきらめ寝ころんだ。

宙くんはというと、


「ねぇ星羅、俺が行ったら大変じゃない?追いかけてくる子たちとか来るかもだし」


楽しみ、というよりは不安が勝った顔で私のそばに座った。


「それは大丈夫。私も……皆もいてくれるから。何かあっても宙くんは守るよ。だから安心して楽しんでね」

「……そうだね、ありがとう」