魔法がなくても


「はあ、トラップって……僕らを実験台にしないでもらえますか?」

『あら……エルエルお顔がこわいのにゃん』

「にゃんじゃありませんよ」


シエルの無表情での怒りはなかなか効果があったのか、理事長の耳が力なく垂れた。





その後、私たちは箱から出してもらい校舎の外へ。
門の方へと歩き進め『空気うめぇ』と目一杯吸っているせまい空間にいた四たち。
その中にぺこぺこと謝る宙くんもいる。

靴を履くのに手間どった私も、少し先で待ってくれている桜のもとへ走ろうとした。
その時、再び理事長が現れて私の前をふさぐ。


「ねぇセラセラ」

「なんですか?」

「さっきはああ言ったけどあのトラップ、なんでワガハイがしかけたか意味がわかるかにゃ」

「えっと……もしかして宙くんがらみですか?」


理事長はゆっくりと頷いた。