「向こうに土地勘もあるし、友達も多いなら安心だね」
「いや、ほんと。入社した頃の俺なんてはじめは会社の人しか知り合いいなくなってキツかったもんな」
橘さんが当時を思い出すように目を瞑った。
「いや、ほんとそれですよ。さっそく地元の奴らに報告したら喜んでくれて、さっと人集めで飲みにつれてってくれましたよ。俺、もうずっとあっちで生活するんじゃないかな」
「ああ、そっか。じゃあ、東谷との並びも見納めかぁ。寂しくなるね、東谷」
須田さんに話を振られて「そうですねぇ」と無難に応えた。また私たちのネタになるのかなと笑って準備をしていた。
「多分、俺も結婚すると思うんですよ」
唐突に三宅くんが言った。……三宅くん、彼女いなかったはず。驚いて顔を上げて彼が続きを話すのを待った。同じく須田さんも驚いたようで三宅くんを急かした。
「え、そうなの。聞きたい、聞きたい」
「地元戻ったタイミングで、学生時代の元カノに再会しまして……。一気に気持ちがぶり返したというか……。ただ懐かしいだけじゃなくお互い大人になってて、相手を尊重出来るようにもなってて。すぐ結婚を意識しましたね。この年まで向こうが独身でいたこともラッキーだし」
「ああ、元々気心知れてる相手なら進展も早いよね。どうりで異動決まっても機嫌いいわけじゃん」
「いやいや。仕事ももちろん頑張っての異動ですって」
「ははは」
再会してすぐに結婚か……。私が欲しいものをパッと手に入れたんだ。
「……いいな」
気がつけば気持ちが口から出ていて、三宅くんが目をも開く。須藤さんが私の顔を見て、橘さんまでも手を止めるから、ハッとして口を両手で覆った。
「いや、ほんと。入社した頃の俺なんてはじめは会社の人しか知り合いいなくなってキツかったもんな」
橘さんが当時を思い出すように目を瞑った。
「いや、ほんとそれですよ。さっそく地元の奴らに報告したら喜んでくれて、さっと人集めで飲みにつれてってくれましたよ。俺、もうずっとあっちで生活するんじゃないかな」
「ああ、そっか。じゃあ、東谷との並びも見納めかぁ。寂しくなるね、東谷」
須田さんに話を振られて「そうですねぇ」と無難に応えた。また私たちのネタになるのかなと笑って準備をしていた。
「多分、俺も結婚すると思うんですよ」
唐突に三宅くんが言った。……三宅くん、彼女いなかったはず。驚いて顔を上げて彼が続きを話すのを待った。同じく須田さんも驚いたようで三宅くんを急かした。
「え、そうなの。聞きたい、聞きたい」
「地元戻ったタイミングで、学生時代の元カノに再会しまして……。一気に気持ちがぶり返したというか……。ただ懐かしいだけじゃなくお互い大人になってて、相手を尊重出来るようにもなってて。すぐ結婚を意識しましたね。この年まで向こうが独身でいたこともラッキーだし」
「ああ、元々気心知れてる相手なら進展も早いよね。どうりで異動決まっても機嫌いいわけじゃん」
「いやいや。仕事ももちろん頑張っての異動ですって」
「ははは」
再会してすぐに結婚か……。私が欲しいものをパッと手に入れたんだ。
「……いいな」
気がつけば気持ちが口から出ていて、三宅くんが目をも開く。須藤さんが私の顔を見て、橘さんまでも手を止めるから、ハッとして口を両手で覆った。



